「Mode passes, style remains.」-Coco Chanel(ココ・シャネル)

探究心
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意味=「流行は過ぎ去り、スタイルが残る。」

ココ・シャネルの名言

「Mode passes, style remains.」– Coco Chanel

「モウドゥ パッセズ、スタイル リメインズ。」

言わずと知れた世界的なブランド、シャネルを一代で興した女性デザイナー、ココ・シャネルの名言です。

幼い時は孤児院で育ったココ・シャネルは、裁縫を学んだ後、キャバレーで働きながら仕立て屋で働きます。

その後パリで小さな帽子屋を開き、徐々に人気を集めて店を大きくしながら、世界的なファッションブランド、シャネルを築き上げました。

今まで男性のものとされていたファッションを女性用に取り入れ、柔らかい素材を使った婦人服や、女性のパンツスタイルを確立し、女性をコルセットから解放することで、女性の自立を大きく促したとされています。

今まで香りが長続きせず高価でもあった香水を、深い香りで安価で提供できるものを開発したり、ショルダーバッグやコスチュームジュエリーを世に送り出したり、現代でも使われているファッションの礎を築いたとも言えます。

そんなココ・シャネルの、ファッションに関する名言です。

1965年に「McCall」という人気の女性誌に載った、シャネルが81歳の時のインタヴューの一節です。

インタヴューの中でシャネルは、自分のデザインした服をたくさんの人々が知らずに着ていたとしても、スタイルは人に届くべきで、街中や人々の生活の中に革命の様に降りていくべきであり、それが本当のスタイルで、残りは流行である、と語り、上記の言葉を言います。

最初は流行だったものが次第に定着し、時を経てスタイルとして確立する、ということはあると思いますが、まさにシャネルがデザインしたものは、現代のファッションにスタイルとして多く残っています。

ただ流行を生み出すことが目的でなく、スタイルとして残ることが重要と考えているのは深いですね。

流行とは何か、考えさせられる言葉でもありますね。

文の構造

「A passes, B remains.」=「Aは過ぎ去り、Bは残る。」

「A」=「mode」

「B」=「style」が入ります。

この文のポイント

・「mode」と「style」の意味の違い。

・「主語+述語」のシンプルな構造が2つならんでいること。

「Mode passes」 とは?

「mode」=「流行」という意味になります。

「mode(モウドゥ)」=「様式、流行、やり方、流儀、形態、~風、音階、法、方式」という意味の名詞です。

「mode」という言葉はフランス語にもあり、フランス語で「ファッション、流行」を意味します。

シャネルは「fashion」という言葉を使わず、フランス語にもある「mode」という言葉を使ったそうです。(Quote Investigator参照)

ちなみに、ファッション用語の「モード」は、パリコレなどでお披露目されるような先鋭的な最新のファッションのことを指し、日々移り変わるもので、これが「モード」である、という特定の形は存在しません。

今回は、「mode」=「流行」という意味で使われています。

「~pass」=「~は過ぎ去る」という意味になります。

「pass(ペス)」=「通る・通す、通過する、過ぎ去る、パスする、追い越す、回す、渡す、~のそばを通る、動かす、横切る、過ごす、変化する、消失する、去る、終わる、死ぬ、言葉が交わされる、生じる、流通する・させる、判決が下る・下される、述べる、暮らす、合格する、及第させる、伝える、見逃す、大目に見る、とばす、省く、約束する、~に勝る」という意味の動詞、「合格、及第、無料乗車券、通行許可証、苦境、危機、状態、手さばき、ごまかし、山道、水路、パス」という意味の名詞です。

「パスする」とか、「無料パス」などと、日本語でも結構使いますね。

通り過ぎる・通過する」ようなイメージを持っておきましょう。

今回は、三人称単数現在の「s(es)」がつき、「passes」になっています。

「mode passes」=「流行は過ぎ去る」という意味になります。

「style remains」とは?

「style」=「スタイル」という意味になります。

「style(スタイル)」=「型、様式、種類、文体、話しぶり、スタイル、流儀、流行、上品、品位、ぜいたく、称号、肩書、尖筆、針」という意味の名詞、「名づける、呼ぶ、一定の様式に合わせる、デザインする、髪をセットする」という意味の動詞です。

「~スタイル」とか「スタイリング」とか、「スタイル」は馴染みのある言葉ですね。

「mode」にも「やり方、様式」という似た意味がありますが、

「mode」は単純に、「やり方・様式」というニュアンスに対して、

「style」は、「主体的に形をなしている、自ら選んだ形・やり方」というニュアンスがあります。

今回は、日本語としてもよく耳にする「スタイル」という言葉をそのまま使っています。

「体つき」という意味の「スタイル」ではなく、「型、様式」という方の「スタイル」です。

ちなみに、「体つき」という意味は英語の「style」にはないので注意です。

「~remains」=「~は残る」という意味になります。

「remain(リメイン)」=「とどまる、居残る、残る、存続する、生き残る、なお残っている、~のままである、相変わらず~である」という意味の動詞です。「遺体、残り・残り物、生き残り、遺跡、遺物、残党」という意味の名詞です。

これも三人称単数現在の「s(es)」がついて、「remains」になっています。

「style remains」=「スタイルは残る」という意味になります。

訳すると・・・

「mode passes,style remains」=「流行は過ぎ去り、スタイルは残る」という意味になります。

ぜひ、シャネルになったつもりで声に出して読んでみて下さい。

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