意味=「君が生きるその人生を愛し、君が愛せる人生を生きるんだ。」
ボブ・マーリーの英語の名言
「Love the life you live, Live the life you love.」-Bob Marley
「ラヴダライフ ユウリブ、リブダライフ ユウラヴ。」
世界的なレゲエミュージシャンで、愛を歌で表現し続け、36歳の若さでこの世を去ったボブ・マーリーの名言です。
その音楽はどこかで誰しも耳にしたことがあるメロディーで、聞いていると優しい気持ちになれる、味わい深いものです。
言葉を生業にするミュージシャンらしく、言葉遊びのようでありながら、実に哲学的です。
今まで色んな失敗があったかもしれないが、そんな自分の人生を無条件で愛して認めて肯定し、また、自分がこれからそう出来るような人生を送るべきなんだ、と短い文章に非常に強い気持ちが込められた名言です。
文の構造
「Love A, live B.」=「Bを愛せ、Dを生きろ。」
「A」=「the life you live」
「B」=「the life you love」が入ります。
loveとlifeとliveとは?
この3つの言葉をうまく掛け合わせ、一つの文章が作られています。
「Love(ラヴ)」=「愛する」という意味になります 。
「Love(ラヴ)」=「愛する、恋する、好む」という意味の動詞、「愛、愛情、好きなもの、思いやり、恋愛」という意味の名詞でもあります。
「Life(ライフ)」=「人生、生活」という意味の名詞です。
「Life(ライフ)」=「人生、生活、生き方、命、生き物」という意味の名詞です。
「Live(リヴ)」=「生きる、住む、存在する」という意味の動詞です。
「Live(リヴ)」=「生きる、生きている、住む、住んでいる、存在する、暮らす」という意味の動詞です。
そして、
「the life」=「その人生」という意味になります。
「the(ダ)」=「その、あの、例の」という意味の定冠詞(定まったものにつく)で、「それだけ、ますます」という意味の副詞です。
「the」=「その」という日本語訳をつけていますが、日本語だと「その」と付けなくても伝わることがほとんどなので、日本語訳においては「その」は都合に合わせて付けても取ってしまっても大丈夫です。
「Love the life you live」とは?
「Love the life you live」=「あなたの生きるその人生を愛せ」となります。
後ろの部分は、普通の文だと「You live the life」=「あなたはその人生を生きる」となる所を、「the life you live」=「あなたが生きるその人生」となっています。
「Love the life~」=「~のその人生を愛せ」と命令形で言いたいので、そのためには英語の構造上「Love」が最初に来る必要があります。
「Love you live the life」とは英語ではならずに、「love the life」=「その人生を愛せ」をまず先に言い、そのあとに「the life you live」=「あなたが生きるその人生を」と続きます。
日本語で言うと、「愛せ、あなたが生きるその人生を」と倒置法を使った文章に聞こえます。
しかし、英語は結論を先に言う言語なので、こういう表現は普通に出てきます。
日本語の場合は、テニヲハという非常に便利なものがあり、たった一言「を」とつけてしまえばそれが目的語に変わってしまい、文章として成立してしまったりします。
英語だとそれがないので、文の順序を入れ替えたりして工夫しています。
日本語とはなんて便利な言語なのでしょうか。
ともあれそういうわけで、「Love the life you live」=「あなたの生きるその人生を愛せ」となります。
「live the life you love」とは?
「live the life you love」=「あなたが愛するその人生を生きろ」となります。
前の文「Love the life you live」と同じように、
「you love the life」=「あなたはその人生を愛する」というのが逆になり、「the life you love」=「あなたが愛するその人生」となっています。
今度は「live」=「生きる」が最初に来て、「live the life」=「その人生を生きろ」の後に、「the life you love」=「あなたが愛するその人生」がくっつきます。
「live the life you love」=「あなたが愛するその人生を生きろ」となります。
訳すると・・・
「Love the life you live, Live the life you love」=「君の生きるその人生を愛し、君が愛せるその人生を生きろ」となります。
三つの似た発音の言葉しか使っていないにもかかわらず、ここまで印象的な文を作ってしまう所はさすがです。
言葉遊びの要素もあるので、この名言は日本語訳よりも、やはり原文のままを体感する方がより心に響いてきます。
名言であると同時に文章自体で楽しませてしまうというのは、実にエンターテイナーですね。
ぜひ、声に出して読んでみて下さい。
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