「Victory attained by violence is tantamount to a defeat, for it is momentary.」-Mahatma Gnadhi(マハトマ・ガンジー)

夢・理想
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意味=「暴力によって得られた勝利は敗北と等しい。それは瞬間的だからだ。」

マハトマ・ガンジーの英語の名言

「Victory attained by violence is tantamount to a defeat, for it is momentary.」-Mahatma Gnadhi

「ヴィクテリ エテインドゥ バイヴァイオレンス イズテンテモウントゥ アディフィートゥ、フォーイティイズ モウメンテリィ。」

インド出身の弁護士であり政治指導者、ガンジーの名言です。

非暴力を貫き、インドを独立に導いた宗教家です。

ガンジーは禁欲をしながら、非暴力によるメッセージで大国を動かしてきました。

暗殺されてしまいましたが、体に銃弾を撃ち込まれて倒れる前に、自らの額に手を当てたと言います。

それはイスラム教の動作で、「あなたを許す」という意味が込められている動作だそうです。

暴力によって自らの命を奪おうとしている人間すら「許す」という、非暴力を死ぬ寸前まで貫いたガンジー。

小学校時代は素行も悪く、学校の成績も良くなかったようですが、18歳でイギリスに移り住むと法律の学校に通い、弁護士になりました。

その後、自身が受けた強烈な差別に立ち上がり、死ぬまで世界を巻き込みながらパワフルに生き抜きました。

その平和的な思想は、公民権運動を率いたキング牧師や、チベット亡命政府を率いるダライラマ14世にも大きな影響を与えたと言われています。

そんなガンジーが、暴力の無力さに付いて述べた名言です。

1919年5月3日発行の「Satyagraha Leaflet(No. 13)」という冊子に記載されたガンジーの言葉です 。

ガンジーは非暴力を徹底的に貫き、インドを独立に導きました。

暴力で何かを達成しても、支持されてそうなった訳ではないので、長くは続かないでしょう。

仮に長く続いたとしても、ガンジーが言うようにそれは敗北と等しいことだと思います。

1947年にインドが独立してから80年近く経つ現代においても、暴力による政権の奪取や、侵略は未だに世界で繰り返されています。

ガンジーのこの言葉は、未だに世界に強いメッセージを投げかけ続けていると思います。

この言葉は長くはないですが、英語の文法の要素が詰まっているので、教材としてもよく適した言葉になっています。

文の構造

「A is B, for C.」=「AはBだ、Cだから。」 

「A」=「Victory attained by violence」

「B」=「tantamount to a defeat」

「C」=「it is momentary.」

この文のポイント

・ 動詞の過去分詞形が形容詞として使われていること。

・「victory」が文の後ろから修飾されていること。

・ 受け身の文ではないこと。

・「attain」「tantamount」「momentary」の意味

・「for」が前文を受けた接続詞として使われていること

「Victory attained by violence」とは?

victory=「勝利」という意味になります。

victory(ヴィクテリ)=勝利、戦勝、克服」という意味の名詞です。

日本語でもよく聞く「ビクトリー」ですね。

「attained by violence」=「暴力によって得られた」という意味になります。

「attain(エテイン)」=「遂げる、達成する、獲得する、達する」という意味の動詞です。

「attained」と過去分詞形で使われ、形容詞として作用しています。

これは受け身ではなく、次の項目で詳しく説明していますので、参照してください。

「attained」=「獲得された」という意味になります。

「by(バイ)」=「そばに、を過ぎて、を通って、によって」という意味の前置詞、「近くに、そばに、過ぎて」という意味の副詞、「偶然の、脇道の、へんぴな、付随的な」という意味の形容詞です。

「violence(ヴァイエレンス)」=「暴力、暴行、乱暴、猛烈、猛威、激しさ、冒涜、曲解」という意味の名詞です。

日本語でも「バイオレンス」という言葉は聞いた言葉あるかもしれません。

「by violence」=「暴力によって」という意味になります。

「attained by violence」=「暴力によって獲得された」=「暴力によって得られた」という意味になります。

victoryattained by violence」=「暴力によって得られた勝利」という意味になります。

この文が丸ごと、後半の「is」の主語になります。

過去分詞形の形容詞的用法・後ろから修飾する場合

「victoryattained by violence」という文は、上述したように一見受け身のように見えますがそうではなく、

動詞の過去分詞形を含んだ文が、「victory」を文の後ろから修飾している形になります。

過去形は分かりやすいですが、過去分詞形とは一体何か?というと、「~される、~された」、「~したことがある、~してきた、~している(継続して)」(haveが付く時)という事を言うために、動詞自体を変化させた形のことで、形容詞としても使うことも出来ます。

今回は「have」も付いていないので、「~される、~された」という意味で使われています。

「attained」は、「attain」の過去分詞形として使われ、形容詞の役割をしています。

「attain(原形)」→「attained(過去形)」→「attained(過去分詞)」と規則的に変化します。

過去形との見分け方は、過去形で訳してみると不自然になるので、比較的分かりやすいと思います。

本文であれば、過去形で考えると「勝利が獲得した」、と「勝利」が主語になって「何かを獲得する」というおかしな分になり、後に出てくる「is」ともつながりません。

過去分詞形が形容詞として使われることはよくあるので、注意しましょう。

例えば、

「Broken window」=「壊れた窓」

「Grilled beef」=「焼いた牛肉(火の上やオーブンで)」

「Made in Japan」=「日本製」

など、過去分詞形が形容詞として働き、丸ごと一つの大きな名詞の様に使われることがあります。

意外に、よく聞く言葉の中に過去分詞形が使われているので、意識していくようにしましょう。

さらに、今回は過去分詞形の形容詞が後ろから修飾している形になります。

過去分詞を使った形容詞は、形容詞のまとまりが2語以上ある場合、言葉を後ろから修飾することがほとんどです

ほとんどというのは、過去分詞1語だけだと前からの修飾が多く、1語で後ろから修飾することはあっても多くはありません。

しかし、たまにある後ろから過去分詞1語で言葉を修飾する時は、一時の状態を表したい時に使われます。

本文には出てこないので、とりあえず置いておきましょう。

本文は後ろから修飾されていて、本文と似た表現を、上記の例文を変えて作ると、

the broken window」→「the window broken by kids」=「子供たちによって壊された窓」

the grilled beef」→「the beef grilled by a charcoal fire」=「炭火で焼かれた牛肉」

Made in Japan」→「the T-shirt made in Japan」=「日本で作られたTシャツ」、などと言うことが出来ます。

これらは、「受け身」ではないので注意です。

「受け身」になると、「be動詞」がくっついて、違う意味になります。

「受け身」だと、

the window was broken by kids」→「the window was broken by kids」=「その窓は子供たちによって壊された」

the grilled beef」→「the beef was grilled by a charcoal fire」=「その牛肉は炭火で焼かれた」

Made in Japan」→「the T-shirt was made in Japan」=「そのTシャツは日本で作られた」、となります。

本文は、「victory」=「勝利」を主語にして後ろの「is」とつなげたいので、受け身になっていません。

意味の違いに注意しましょう。

「~is tantamount to a defeat」とは?

「is tantamount to~」=「は~と等しい」という意味になります。

「is(イズ)」=「~は」という意味の動詞、be動詞です。

「tantamount(テンテモウントゥ)」=「同等の・な、等しい」という意味の形容詞です。

「to(トゥー)」=「~に、~へ、~のために、~まで、~に加えて、~に合わせて、~に対して、~の、~によって、」という意味の前置詞で、「平常の状態に(戻って)、閉まって、前方に、活動を始めて」という意味の副詞でもあります。

「tantamount to~」=「~と等しい、~も同然で」という意味になります。

「a defeat」=「ある敗北」という意味になります。

「a(ア)」=「一つの、ある」という意味の不定冠詞(定まっていないものにつく)で、名詞の前に付きます。

「defeat(ディフィートゥ)」=「挫折、敗北、打破、失敗、頓挫、否決」という意味の名詞、「打ち負かす、挫折させる、失敗させる、ダメにする、無効にする」という意味の動詞です。

「a defeat」=「ある敗北」という意味になります。

「~is tantamount to a defeat」=「~はある敗北と等しい」という意味になります。

「victory attained by violence is tantamount to a defeat」とは?

victoryattained by violence」と「is tantamount to a defeat」をつなげて、

victoryattained by violence is tantamount to a defeat」=「暴力によって得られた勝利は、ある敗北と等しい」という意味になります。

「for it is momentary」とは?

「for~」=「~だから」という意味になります。

「for(フォー)」=「(というのは)~だから(前の文を受けて)」という意味の接続詞、「~に向けて、~にとって、~に関して、~のために、~として、~あての(人) 、~の理由で・せいで、~の割に、~の間」という意味の前置詞、です。

今回の「for」は、前の文を受けて、理由を説明するための接続詞として使われています。

「it is momentary」=「それは瞬間的だ」という意味になります。

it(イットゥ)=それ、それは、それに、それを、それが」という意味の代名詞です。

It is~」=「それは~」という意味になります。

「momentary(モウメンテリ)」=「瞬間の、瞬間的な、一時的な、つかの間の、はかない、仮初の」という意味の形容詞です。

ちなみに、

「moment(モウメントゥ)」=「瞬間、一瞬、時期、機会」という意味の名詞で、この言葉の形容詞形が「momentary」ですね。

「It is momentary」=「それは瞬間的だ」という意味になります。

「for it is momentary」=「それは瞬間的だからだ」という意味になります。

全てつなげて訳すると・・・

victoryattained by violenceis tantamount to a defeat ,for it is momentary

=「暴力によって得られた勝利はある敗北と等しい、それは瞬間的だからだ」という意味になります。」

ぜひ、声に出して読んでみて下さい。

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