「I’m not upset that you lied to me, I’m upset that from now on I can’t believe you. 」-Friedrich Nietzsche(フリードリヒ・ニーチェ)

人間関係
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意味=「私は、あなたが私に嘘をついたことで動揺してはいない。私は、今後あなたを信用出来ないということで動揺しているのだ。」

フリードリヒ・ニーチェの英語の名言

「I’m not upset that you lied to me, I’m upset that from now on I can’t believe you. 」-Friedrich Nietzsche

「アイムナットアップセット ダッチュウライドゥ トゥミイ、アイムアップセット ダットフラムナウオン アイケントゥビリーヴユウ。」

ドイツの哲学者、作家、詩人であり、古典文学研究者でもあったフリードリヒ・ニーチェの名言です。

神父の家に生まれ、真面目で誠実な性格だったニーチェは、幼いころから文を書いていて、文学や芸術、音楽に優れ、ボン大学で神学科と哲学科に進みますが、古典文学研究に没頭し、その類稀な才能を買われ、24歳という若さで大学教授になります。

幼いころから体の不調に悩まされてきたニーチェは、軍隊での落馬事故の後遺症も相まって、約10年大学で働いたのちに退職し、それ以降孤独と闘いながら後世に残る著作を次々と書いていきます。

残念ながら、ニーチェの著作は当時の世論には支持されず、45歳の時に発狂し、精神を患って入院しますが、55歳という若さで肺炎で亡くなってしまいます。

「人間的な、あまりに人間的な」「ツァラトゥストラはかく語りき」など、名著を数多く残し、現実を厳しく見つめた先の超人的な哲学など、人間の本質を突いたその考えは、その後の哲学者、文学者に絶大な影響を与え、その言葉は今でも世界中の人に影響を与えています。

そんなニーチェの、人間関係に関する名言です。

人に嘘をつかれていたことが分かった時、人はショックを受けるものですが、そのショックはどこから来るのか、うまく言い得た言葉だと思います。

良いウソや、やむを得ないウソも世の中にはあると思うので、ウソ自体が必ずしも悪い訳ではありません。

なぜウソをついたのか、聞いてみる必要はありますが、不誠実なウソをつかれた場合、その人丸ごと信用出来なくなることもあるでしょう。

ウソという行為ではなく、ウソをつかれた側の心理に焦点を当てた、考えさせられる言葉ですね。

文の構造

「「I’m not A that B, I’m A that C. 」=「私はBということでAではない、CということでAだ。」

「A」=「upset」

「B」=「you lied to me」

「C」=「from now on I can’t believe you」

この文のポイント

・「upset」の意味

・「from now on」の意味

・「that」の役割

「I’m not upset that you lied to me」とは?

「I ‘m not~」=「私は~でない」という意味になります。

「I’m」=「I am」の省略形になります。

「I(アイ)」=「私(は、が)」という意味の代名詞であり、「私、自我、我」という意味の名詞でもあります。

「am(アム)」=「~は」という意味のbe動詞です。

「I am~」=「私は~だ」という意味になります。

自分に関して使う時は「am(アム)」、目の前の相手に使う時か複数の時は「are(アー)」、その他が「is(イズ)」になります。

「am(アム)」は、現在進行形や受け身以外でさほど使わず、あくまでも自分の根源的なものを言う時に使います。

例えば「I am a man(男だ).」「I am hungry.(お腹が空いている)」など、「am」を単体で使うことは意外に少ないです。

「私の体は~」など自分を離れると「is(イズ)」になるので、「is(イズ)」を使う方が圧倒的に多くなってきます。

今回は、まさに自分の心について、「am」を使って述べています。

not(ナット)=~でない、~しない」という意味の副詞になります。

「I am not」=「私は~でない」という意味になります。

「upset」=「動揺して」という意味になります。

「upset(アップセットゥ)」=「うろたえて、動揺して、気が動転して、ひっくり返った、混乱した」という意味の形容詞、「ひっくり返す・返る、気を動転させる、怒らせる、ダメにする、体を壊す、心配する、打ち負かす、こぼす」という意味の動詞、「転覆、気の動転、混乱、不和、(胃の)不調、逆転負け」という意味の名詞です。

「一気にひっくり返る」ようなイメージがある言葉です。

「upset」=「動揺して」という意味になります。

I’m notupset 」=「私は動揺していない」という意味になります。

これに「That」が付きます。

I’m notupset that~」=「私は~ということで動揺していない」という意味になります。

「that(ダット)」=「~という(ことを・は・で・に)、~なので、~するために、~ほど、~とは、~だけれども、~だといいが、~する限りは」という意味の接続詞、「あれ、それ、あの人」という意味の代名詞、「あの、その」という意味の形容詞、「~する・であるもの・人・こと」という意味の関係代名詞、「そんなに」という意味の副詞でもあります。

この「that」は接続しているだけなので、「あれ、それ」というような言葉自体の意味はありません。

しかし、「I’m not upset that~」=「私はそれで動揺していない(それの内容はthat以下)」とイメージした方が分かりやすいので、まず「それ」とあてはめて考えるのは、良い一つのやり方だと思います。

「you lied to me」=「あなたは私に嘘をついた」という意味になります。

「you(ユウ)」=「あなたは、あなたが、あなたを、あなたに」という意味の代名詞です。

「lie(ライ)」=「嘘をつく、嘘をついて~させる、惑わす」という意味の動詞、「嘘、偽り、まやかし」という意味の名詞です。

「lie(現在)→ lied(過去)→ lied(過去分詞)」と変化し、今回は過去形になっています。

「you lied」=「あなたは嘘をついた」という意味になります。

ちなみに、同音異義語で、横たわるという意味の「lie」も存在するので注意です。

「lie(ライ)」=「横たわっている、寝ている、よりかかる、埋葬されている、置かれている、ある・いる、~による、広がっている」という意味の動詞、「位置、方向、状態、形勢、横になること、巣・すみか」という意味の名詞です。

「lie(現在)→ lay(過去)→ lain(過去分詞)」と、最初の「lie」とは変化の仕方も違います。

「to(トゥー)」=「~に、~へ、~のために、~まで、~に加えて、~に合わせて、~に対して、~の、~によって、」という意味の前置詞で、「平常の状態に(戻って)、閉まって、前方に、活動を始めて」という意味の副詞でもあります。

「me(ミー)」=「私を、私に」という意味の「I」の目的格になります。

「to me」=「私に(私に向けて)」という意味になります。

「you lied me」とは言わないので注意です。

「you lied to me」=「あなたは私に嘘をついた」という意味になります。

I’m notupset that you lied to me」=「私はあなたが私に嘘をついたということで動揺していない」という意味になります。

「I’m not upset that you lied to me」=「私は~ということで動揺していない、あなたは私に嘘をついた」=「私はあなたが私に嘘をついたということで動揺していない」という意味になります。

「I’m upset that from now on I can’t believe you. 」とは?

I’mupset that~」=「私は~ということで動揺している」という意味になります。

最初の文から「not」がなくなった文ですね。

「from now on」=「今後は」という意味になります。

「from now on」=「この先ずっと、これ以降、今後は」という意味の熟語になります。

「from」=「~から」、「now」=「今」という意味があり、知らなくてもなんとなく意味が想像出来ますね。

「I can’t belive you」=「私はあなたを信用出来ない」という意味になります。

「I(アイ)」=「私(は、が)」という意味の代名詞であり、「私、自我、我」という意味の名詞でもあります。

「can’t(ケント)」=「can not(ケンナット)」の略になります。

「can(キャン)」=「出来る、可能である」という意味の助動詞です。

「not(ナット)」=「~でない、~しない」という意味の副詞になります。

「I can not~」=「私は~出来ない」という意味になります。

believe(ビリーヴ)=信じる、信用する、思う」という意味の動詞です。

「I can not believe you」=「私はあなたを信用出来ない」という意味になります。

「from now on I can’t believe you」=「今後は、私はあなたを信用出来ない」という意味になります。

「I’m upset that」をつけて、

「I’m upset that from now on I can’t believe you」=「私は、今後は、あなたを信用出来ないということで動揺している」という意味になります。

全てつなげて訳すると・・・

「I’m not upset that you lied to me. I’m upset that from now on I can’t believe you」

=「私はあなたが私に嘘をついたということで動揺していない。私は、今後はあなたを信用出来ないということで動揺している。」という意味になります。

ぜひ、声に出して読んでみて下さい。

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