意味=「私は、あなたが嫌うあなたの部分全てを愛している。」
アティカスの名言
「I love everything you hate about yourself.」-Atticus
「アイラヴ エヴリティング ユウヘイト エバウトユアセルフ。」
カナダ出身の若き詩人、アティカスの名言です。
匿名でインスタグラムで投稿していた詩が爆発的にヒットし、そのフォロワーは150万人いるとされ、女優のエマ・ロバーツ、モデルのカイリー・クロス、歌手のアリシア・キース、チェインスモーカーズやマルーン5といった有名人からも支持されています。
母親が家に貼っているアイルランドの劇作家や詩人の作品のポスターを見たのが最初の詩に触れた体験ですが、鬱やアルコールで家庭でトラブルを抱えていた俳優のマイケル・マドセンが詩集を出版し、詩を書くことで自分の人生を救ってくれた、とマイケル・マドセンから聞かされたことに影響を受け、詩を書き始めます。
短い言葉や言い回しの中に深い意味が込められているその詩は、多くの人に支持され、アティカスの詩をタトゥーに彫る若者が後を絶ちません。
「Dark Between Stars」、「The Truth About Magic」、「Love Her Wild」と、本を三冊出しますがいずれもベストセラーになり、本名も明かさず、朗読会やサイン会を行う時にはガイ・フォークスのお面をかぶるなど、素性を明かさないミステリアスな詩人です。
そんなアティカスの、人間関係に関する、相手を包み込むような名言です。
人は誰しも、自分について嫌いな部分が必ずありますが、それすらも全て好きだと、アティカスは言っています。
自分が好きな自分はもちろん、自分が嫌いな自分すら好んでもらえるとしたら、今まで自分が思っていた自分という存在が何倍にも膨らんでいくように感じ、これ以上の自己肯定はないかもしれません。
好きな人だけでなく、家族などにも当てはまる言葉だと思います。
嫌いな部分など存在しないと言わんばかりの強い言葉です。
文の構造
「I love A.」=「私はAを愛する。」となります。
「A」=「everything you hate about yourself」が入ります。
「I love~」 とは?
「I love ~」=「私は~を愛する」という意味になります。
「I(アイ)」=「私(は、が)」という意味の代名詞であり、「私、自我、我」という意味の名詞でもあります。
「Love(ラヴ)」=「愛する、恋する、好む」という意味の動詞、「愛、愛情、好きなもの、思いやり、恋愛」という意味の名詞でもあります。
和製英語でもよく聞く「ラブ」ですね。
「I love~」=「私は~を愛する」という意味になります。
「everything you hate about yourself」とは?
「everything」=「全て」という意味になります。
「everything(エブリティング)」=「何でもみんな、全て、最も大切なもの」という意味の代名詞です。
歌の歌詞にもよく登場する「エブリシング」ですね。
「you hate~」=「あなたは~をひどく嫌う」という意味になります。
「you(ユウ)」=「あなたは、あなたが、あなたを、あなたに」という意味の代名詞です。
「hate(ヘイト)」=「憎む、ひどく嫌う、遺憾に思う、~したくないと思う」という意味の動詞、「憎しみ(の対象)、嫌悪」という意味の名詞です。
昨今耳にする「ヘイトスピーチ」の「ヘイト」です。
「大嫌い、顔も見たくない」という強いニュアンスの表現なので、使う時は注意が必要です。
「you hate~」=「あなたは~をひどく嫌う」という意味になります。
「everything you hate」=「あなたがひどく嫌う全て」という意味になります。
「you hate everything」=「あなたは全てをひどく嫌う」という意味になりますが、
「あなたがひどく嫌う全て」と言いたいので、「everything」が先に来て、
「everything you hate」=「あなたがひどく嫌う全て」という意味になります。
「私はハサミを使う」を、「私が使うハサミ」と変化させるのと同じです。
日本語だと「てにをは」を使うだけで変化させられますが、英語だと単語の順序が入れ替わるので、慣れていきましょう。
「about yourself」=「あなた自身について」という意味になります。
「about(エバウト)」=「~について、大体、およそ、~の近くに」という意味の前置詞、「およそ、ほとんど、そこいらに」という意味の副詞、「針路を変える」という意味の動詞、「今にも~しようとする~」という意味の形容詞です。
「your(ユア)」=「あなたの~」という意味の所有格です。
「self(セルフ)」=「自己、自動」という意味の接頭辞です。
日本でもレストランなどで、自分で水や飲み物を汲んだり、店員さんでなく自分でやることを「セルフ」と言いますね。
最近出てきた「セルフレジ」の「セルフ」もこれですね。
「yourself(ユアセルフ)」=「あなた自身」という意味になります。
他にも、「myself」「himself」「herself」「themselves」「itself」があります。
「about yourself」=「あなた自身について」という意味になります。
「everything you hate about yourself」=「あなたがひどく嫌う全て、あなた自身について」=「あなたがあなた自身についてひどく嫌う全て」という意味になります。
ここで注意なのは、上記でも述べましたが、通常の文であれば、
「あなたは、あなた自身の全てを嫌う」=「you hate everything about your self」となります。
しかし、
「あなたが嫌う、あなた自身の全て」と言いたいので、「everything」が前に来て、
「everything you hate about yourself」=「あなたがあなた自身について嫌う全て」と、本文の並び方に変化しています。
ちなみに、「あなたは、あなた自身を嫌う。」と言いたい時は、
「you hate yourself.」となり、「about」はいらないので注意です。
二つをつなげて訳すると・・・
「I love everything you hate about yourself.」
=「私は愛する、あなたがあなた自身についてひどく嫌う全てを。」
=「私は、あなたがあなた自身についてひどく嫌う全てを愛する。」となります。
日本語で口に出すと恥ずかしいかもしれませんが、英語ならまだ大丈夫そうです。
ぜひ声に出して言ってみて下さい。
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