「Do good and throw it into the sea. If the fish don’t know it, god will.」- Turkish Proverb(トルコのことわざ)

人生観
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意味=「良いことをしたら海の中に投げなさい。もし、魚が気付かなくても、神は気付くだろう。」

トルコのことわざ

「Do good and throw it into the sea. If the fish don’t know it, god will.」-Turkish proverb

「ドゥグッドゥエンド トゥロウイットゥ イントゥーダスィー。イフダフィッシュ ドントゥノウイットゥ、ガッドゥウィル。」

トルコは、アジアとヨーロッパとの間、黒海と地中海に挟まれた場所に位置し、人口は8000万人ほど、国土面積は日本の2倍ほどであり、アジアとヨーロッパの文化が融合したエキゾチックな国で、世界でも有数の親日国でもあります。

1889年にトルコから日本に送られた使節団、エルトゥールル号が日本の沖合で座礁し、それを救助したことから交流が始まり、イラン・イラク戦争が激化した1985年には、イランに取り残された日本人を、トルコ政府が飛行機を飛ばして救助に行くなど、日本とは良い関係が続いています。

日本でもドネルケバブなどのトルコ料理が有名ですが、美しい装飾が施されたモスクがあるエキゾチックな街並みや、地中海のリゾート地もあったりと、観光としても人気の国になっています。

そんなトルコの、人の行いに関することわざです。

トルコ語だと、「İyilik yap denize at, balık bilmezse Halik bilir.」となっている言葉の英語バージョンです。

トルコのことわざとして紹介していますが、近隣の、パレスチナやエジプトなどのアラブ諸国、またギリシャにも似た言葉は存在しているようです。

ちなみに、この言葉の元は、貧しい人が、毎日魚にパンを与えていましたが、魚は一切食べずにパンはそのままになっていました。

ある日、海で遭難した王子がその場所に打ち上げられ、そのパンを食べて生き延び、お礼としてその貧しい人に富みを与えた、という話が元になっているようです。

ついつい何かやったら良いことをしたと浸って、見返りを求めがちですが、それを海に投げてしまえ、忘れてしまえ、とこのことわざは言っています。

むしろそうやってやることは、必ず誰かが見ていて、結果的に自分を助けてくれることになるかもしれません。

日本とトルコの助け合いの関係に通じるものがありますね。

最終的に自分に利益が回ってこようがこまいが、良いことをする、ということはどういう心理であるべきか、教えてくれる言葉です。

文の構造

「A and B. If C, D」=「AとBしろ。もしCなら、Dだ。」

「A」=「Do good 」

「B」=「throw it into the sea」

「C」=「the fish don’t know it,」

「D」=「god will」が入ります。

「do good and throw it into the sea」とは?

「do good」=「良いことをしろ」という意味になります。

「do(ダズ)」=「する、やる」という意味の動詞です。

動詞の前に主語がないので、命令形になっています。

「good(グッドゥ)」=「良いこと」という意味の名詞、「良い、優れた、立派な」という意味の形容詞でもあります。

日本語英語でもよく耳にする言葉です。

「do good」=「良いことをする」=「良いことをしろ」という意味になります。

「and」=「そして」という意味になります。

「and(エンドゥ)」=「そして、及び、なおかつ、また」という意味の接続詞です。

throwit」=「それを投げろ」という意味になります。

throw(スロウ)=投げる、投げ倒す」という意味の動詞、「投げる事、投球」という意味の名詞です。

動詞の前に主語がないので、これも命令形になっています。

「it(イットゥ)」=「それ」という意味の代名詞です。

「throw it」=「それを投げる」=「それを投げろ」という意味になります。

「into the sea」=「海の中へ」という意味になります。

「into(イントゥ)」=「~の中へ(に)」という意味の前置詞で、「変化」や「時間」などの用途で、様々な動詞と一緒に使われます。

「the(ダ)」=「その、あの、例の」という意味の定冠詞で、「それだけ、ますます」という意味の副詞です。

「sea(スィー)」=「海、海洋、大波、大きな湖、塩水湖、広がり、多量」という意味の名詞、「海の、海辺の、海軍の」という意味の形容詞です。

「the sea」=「その海」という意味になります。

「into the sea」=「その海の中に」という意味になります。

「throw it into the sea」=「その海の中にそれを投げろ」という意味になります。」

「do good」と「and」をつけて、

「do good and throw it into the sea」=「良いことしろ、そして、その海の中にそれを投げろ」という意味になります。

「sea」と「ocean」は何が違うのか?

ここで、「sea」と「ocean」の違いについて説明したいと思います。

「ocean(オウシャン)」=「大洋、海、膨大な量、海のような広がり」という意味の名詞です。

sea」は陸地に囲まれた海、もしくは陸地に囲まれた大きな湖のこと、「ocean」は大陸と大陸との間にある大きな海と、覚えておきましょう。

「sea」も「ocean」も、両方日本語では「海」と言えてしまいますし、どっちも一人の人間の目線で見たら広大な「海」にしか見えないので、少しややこしいですね。

例えば、名詞で言えば、

「カスピ海」=「Caspian Sea」(世界最大の塩湖)

「エーゲ海」=「Aegean Sea」(陸地に囲まれた海)

「地中海」=「Mediterranean Sea」(陸地に囲まれた海)

「黒海」=「Black Sea」(陸地に囲まれた海、一見湖に見えますが、イスタンブールの細い水路でエーゲ海ともつながっている)

「日本海」=「Japan Sea」(陸地に囲まれた海)

「太平洋」=「Pacific Ocean」(開けている広大な海)

「大西洋」=「Atlantic Ocean」(開けている広大な海)

「インド洋」=「Indian Ocean」(開けている広大な海)

「南大平洋」=「South Pacific Ocean」(開けている広大な海)

と、呼び名が変わってきます。

トルコは、黒海、エーゲ海、地中海に囲まれていて、カスピ海も近く、まさに「ocean」ではなく「sea」が適している、と言えますね。

「If the fish don’t know it, god will」とは?

「If」=「もし〜でも」という意味になります。

「If(イフ)」=「もし〜なら・でも、仮に、万が一、~ならば」という意味の接続詞、「仮定」という意味の名詞です。

今回も「もし〜でも」と訳しています。

「the fish don’t know it」=「その魚は~を知らない」という意味になります。

「fish(フィッシュ)」=「魚、魚肉、水棲動物、やつ、うお座」という意味の名詞、「魚を取る・釣る、探す、得ようとする、誘い出す、引っ張り出す」という意味の動詞です。

「the fish」=「その魚」という意味になります。

「fish」は複数形でも基本「fish」のままである、単複同型名詞と呼ばれる特殊な名詞になるので、「the fish」には「一匹の魚」もしくは「2匹以上の魚」どちらの意味もあるので、注意が必要です。

後半で詳しく説明したいと思います。

「don’t」=「do not」の省略です。

「not(ナット)」=「~でない、~しない」という意味の副詞になります。

「do not~」=「~しない」という意味になります。

「the fish do not~」「その魚は~しない」という意味になります。

「know(ノウ)」=「知る、知っている、経験する、理解している」という意味の動詞であり、「熟知」という意味の名詞でもあります。

「the fish do not know~」=「その魚は~を知らない」という意味になります。

「god will」=「神は知るだろう」という意味になります。

「god(ガッドゥ)」=「神、創造主、偶像、大切な人・こと、大向こうの観客」という意味の名詞、「神格化する、崇拝する」という意味の動詞です。

「will(ウィル)」=「だろう、するつもりだ、してくれる」という意味の助動詞、「意志、意思、決意、望み」という意味の名詞です。

「god will~」=「神は~するだろう」という意味になります。

「god will~」の後には、前文に書いてあった「know」が省略されているので、

「god will (know)」=「神は知るだろう」という意味になります。

「if the fish don’t know it」=「もし、その魚がそれを知らなくても」という意味になります。

「god will (know)」をつけて、

「if the fish don’t know it god will (know)」=「もし、その魚がそれを知らなくても、神は知るだろう」という意味になります。

単複同型名詞とは?

ここで、なぜ「the fish」が主語なのに「dose」ではなく、「do」になっているのか、説明したいと思います。

上記でも述べましたが、「fish」という名詞が単複同型名詞と呼ばれるものだからです。

単数形でも複数形でも、基本的に変化せず、同じままの単語単複同型名詞と呼びます。

なぜなのか、というと、一匹ではなく、群れとして捉えられているためにこうなっています。

「the fish」=「その一匹の魚」もしくは「その2匹以上の魚」という両方の意味があります。

見分け方は、文脈を見て判別していく必要があります。

「the fish doesn’t know」=「その一匹の魚は知らない」という意味になりますが、

「the fish don’t know」=「その二匹以上の魚は知らない」という意味になります。

海には一匹ではなく、たくさんの魚がいるので、「the fish don’t know」になっています。

もし「does」だったら、「一匹」のことを言っているんだと、分かります。

また、「a fish」=「ある魚」という特定されていない一匹の魚であれば、「does」を使うことになります。

上記で、「基本的に変化しない」と述べたのは、「fishes」と使う時もあるからです。

「fishes」を使う時は、違う種類の魚がいる時です。

例えば、

「There are many fishes in the sea.」=「その海の中にはたくさんの種類の魚たちがいる。」などという事が出来ます。

単複同型名詞は「fish」以外にも、「deer」=「鹿」、「sheep」=「羊」、「salmon」=「鮭」、「bison」=「バイソン、野牛」など、狩猟や狩りなどで捕獲される、群れになっている動物に使われることが多いですが、名詞の中ではかなり少数派です。

恐らく、「fish」以外はあまり使う機会は少ないと思うので、まずは「fish」を把握しておきましょう。

全てつなげて訳すると・・・

「Do good and throw it into the sea. If the fish don’t know it god will (know).」

=「良いことしろ、そして、その海の中にそれを投げろ。もし、その魚がそれを知らなくても、神は知るだろう。

=「良いことをしたら海の中に投げろ。もし、魚が知らなくても、神は知るだろう。」という意味になります。

難しい単語は使っていないですが、深い意味の文章になっています。

ぜひ、声に出して読んでみて下さい。

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