「I’m having an old friend for dinner.Bye.」-Hannibal Lecter (Anthony Hopkins)-ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)

こぼれ話し
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意味=「私はある古い友人を夕食に招待する予定だ。それじゃあ。」

ハンニバル・レクター博士(アンソニー・ホプキンス)の名言

「I’m having an old friend for dinner.」-Hannibal Lecter (Anthony Hopkins)

「アイム ハヴィング アンオールドフレンド フォーディナー。」

アカデミー賞で5部門を受賞した名作サスペンス映画、「羊たちの沈黙」(The Silence of the Lambs)に出てくる、いわずとしれた映画界のモンスター、レクター博士の怖い名台詞です。

ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)は、一見紳士的なしゃべり方をする物静かな初老の男性ですが、自分の気に入らない人間を殺して食べてしまうという異常な殺人犯で、元精神科医であり非常に知能が高く、人の心理を操作することにも長けており、病院では最要注意人物として隔離されていました。

女性捜査官クラリス(ジョディ・フォスター)が、猟奇的連続殺人鬼のバッファロービルを追っていく中で、精神病院に収監されているレクター博士に、犯人捜しのヒントを乞います。

その知能の高さから、FBIから捜査の協力依頼があったものの最初は拒んでいましたが、クラリスの真っすぐな人間性に次第に心を開いていき、捜査に協力することになります。

レクター博士の助言もあり、事件は解決することが出来ましたが、事件が解決するより先に、レクター博士は病院から脱走してしまいます。

FBIから事件解決の功績を称えられるクラリスの元に一本の電話がかかってきます。

声はレクター博士で、どこにいるのか?と問い詰めるクラリスに向かって、上記の台詞を言います。

普通の人が言う分には、「夕食に誘う」という意味で捉えられるでしょうが、今まで実際に人を食べてきたレクター博士が言うと、「古い友人を食べる」という意味にも聞こえる、深い名台詞です。

変装したレクター博士が電話しながら目をやる場所には、レクター博士がいるのを知らずに飛行機から降りてきたチルトン医師がいます。

チルトン医師は、レクター博士が収容されていた精神病院の院長で、その利己的な性格から、長年レクター博士から嫌われていた人物です。

古い友人とは、どうやらチルトン医師のようですが・・・。

「I’m having an old friend over for dinner.」のように、「over」が入っていると、「夕食に誘う」という意味に確実になりますが、あえて「over」を入れずに言っているあたりが、実に思わせぶりで、ユーモラスである、かつ、怖いという印象を与えています。

英語の深さを感じさせられる一言です。

文の構造

「I’m having A for dinner.」=「私はAを夕食に招待する(予定だ)。」というのが表向きの意味ですが、

「私はAを夕食に食べる(予定だ)。」という意味も示唆しています。

「A」=「an old friend」が入ります。

現在進行形の未来の予定の用法で使われています。

「I’m having ~」とは?

「I’m(アイム)」=「私は~」という意味になります。

「I’m(アイム)」=「I am」の省略系です。

「I(アイ)」=「私(は、が)」という意味の代名詞であり、「私、自我、我」という意味の名詞でもあります。

「am(エム)」=「~は」という意味のbe動詞です。

自分に関して使う時は「am(アム)」、目の前の相手に使う時か複数の時は「are(アー)」、その他が「is(イズ)」になります。

自分の名前を言う時にも使う基本的な文章です。

自分に関して使う時は「am(アム)」、目の前の相手に使う時か複数の時は「are(アー)」、その他が「is(イズ)」になります。

「having(ヘヴィング)」=「食べる、招待する」という二つの意味になります。

「having(ヘヴィング)」=「have」+「ing」になっています。

「have(ヘブ)」は、「持つ、取る、食べる、渡す、もらう、所有する、過ごす、招く、もてなす」という意味の動詞です。

今回の文では、「食べる」「招く」という両方の意味で使われている、二つの意味がある文になっています。

「ing」=現在分詞、動名詞を作る接尾辞で、動詞に「ing」がつくと、現在進行形や、形容詞的な使い方が出来ます。

本文では現在進行形で使われています。

「I’m having~」=「私は~を食べる(予定である)。」「私は~を誘う(予定である)。」という意味になります。

ちなみに、現在進行形とは、

「be動詞+動詞のing」の形になったもので、

「I am walking.」=「私は歩いている。」と、現在の状態を言いたい時に使います。

「be動詞+動詞のing」系の形になっているので、現在進行形だと分かります。

現在進行形には、現在の状態を述べるだけでなく、決まった予定や誰かとの約束がある場合、未来に関しても使うことがあります。

本文も、未来に関して使っているので、注意です。

例えば、「He is walking in the park.」=「彼は公園を散歩しています。」は現在について述べていますが、

「I’m leaving tomorrow.」=「私は明日出発する(予定である)。」という未来の意味になります。

よく外国の人が、出発の日でなくても「I’m leaving.(アイムリーヴィング)」と言うのは、未来のことを言っているので注意です。

本文でも、現在ではなく、未来のことを言っている進行形になっています。

「an old friend」とは?

「an(エン)」=「一つの、ある」という意味になります。

「a(エ)」=「一つの、ある」という意味の不定冠詞で、数えられる名詞の前に付きます。

通常の単語には「a」が付きますが、母音の「a,i,u,e,o」から始まる単語は、「a」ではなく「an(エン)」が付きます。

それほど多くはないですが、たまに母音から始まっているものがあるので、注意しましょう。

「old friend」についているので、「an」になっています。

「old(オールド)」=「「古い(昔からの)、懐かしい」意味になります。

「old(オールド)」=「年を取った、~歳の、古い、古い物、時代遅れの、なつかしい」という意味の形容詞、「昔、~歳の人(動物)」という意味の名詞です。

という意味で使われています。

「friend(フレンドゥ)」=「友人、知り合い、味方、仲間」という意味の名詞です。

和製英語でもお馴染みの「フレンド」と同じ意味です。

「old friend」=「古い友人、懐かしい友人」という意味になります。

「an old friend」=「ある(一人の)古い友人」という意味になります。

「I’m having an old friend」とは?

「I’m having an old friend」=「私はある古い友人を誘う(予定である)。」「私はある古い友人を食べる(予定である)。」という意味になります。

「for dinner」とは?

「for(フォー)」=「~のために」という意味になります。

「for(フォー)」=「~に向けて、~にとって、~のために、~として、~あての(人)」という意味の前置詞です。

「dinner(ディナー)」=「夕食」という意味になります。

「dinner(ディナー)」=「正式な食事、主要な食事、晩餐会、夕食」という意味の名詞です。

「for dinner」=「夕食のために」という意味になります。

和製英語でも「ディナー」というと夕食ですが、「dinner」には「主要な、重要な食事」というニュアンスもあります。

日本でも夕食は大事なものですが、外国の人達が「dinner」を大事にしているのは、そういった意味もあります。

「I’m having an old friend for dinner.」とは?

「I’m having an old friend for dinner.」=「私はある古い友人を夕食に誘う(予定である)。」「私はある古い友人を夕食に食べる(予定である)。」という意味になります。

ちなみに、ちゃんと「夕食に誘う」と言いたい場合は、「over」を入れると、確実になります。

「I’m having an old friend over for dinner.」=「私はある古い友人を夕食に誘う(予定である)。」という意味になります。

「Bye」とは?

「Bye」=「じゃあ」という意味になります。

「Bye(バイ)」=「じゃあ、さよなら」という意味の間投詞です。

これは和製英語でもよく使う「バイバイ」と同じ意味ですね。

英語だと、「Bye Bye.」よりも、「Bye.」と一語で使う方が多いです。

訳すると・・・

「I’m having an old friend for dinner.Bye.」=「私はある古い友人を夕食に誘う(予定である)。それじゃあ。」という意味になります。

もう一つの意味で「私はある古い友人を夕食に食べる(予定である)。」となります。

ゾッとするセリフですが、ぜひレクター博士になったつもりで口に出してみましょう。

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