意味=「時々あなたは、記憶になるまでその瞬間の価値が絶対に分からないことがあるだろう。」
ドクター・スースの名言
「Sometimes you will never know the value of a moment until it becomes a memory.」-Dr. Seuss
「サムタイムズ ユウウィル ネヴァーノウダヴァリュー オブアモーメント アンティル イットゥ ビカムズアメモリィ。」
アメリカ生まれの世界的な絵本作家、漫画家、詩人で、ピュリッツァー賞特別賞を受賞したドクター・スースの言葉です。
ドクター・スースの名前は聞いたことがなくても、絵自体は見覚えがある人もいるんじゃないでしょうか?
「グリンチ」や「ホートン 不思議な世界のダレダーレ」、「ハットしてキャット」など、アニメ映画化、実写映画化されている作品もあります。
その独特な画風や色使い、韻を使ったリズミカルな文章で、絵本は世界中の子供たちに愛され、その制作には妥協を許さなかったと言います。
アメリカの子供の識字率が低いことを知り、分かりやすく言葉を覚えられるように努め、児童文学の発展に大きく貢献し、児童文学遺産賞も受賞しています。
そんなドクター・スースの、人生に関する名言です。
価値のある瞬間、というのは、過去になってからしか分からないことがある、とドクター・スースは言っています。
自分はむしろ、振り返ってからそう感じることの方が多いような気がします。
その時は当たり前だと思っていたり、嫌だと思っていたことですら、今思うと貴重な時間だった、と感じることがあります。
特に子供の頃や若い頃などは、その瞬間に価値がある、と思いながら過ごすことの方が少ないかもしれません。
その瞬間に気付ければ理想ですが、後からその価値が分かることは、決して悪い事ではありません。
記憶になってさえ、気付けない人もいますから、決して遅すぎるわけではなく、気付けて良かったという事だと思います。
生きることは何なのかと、考えさせられる言葉です。
文の構造
「Sometimes you will A until B」=「時々、あなたはBまでAだろう。」となります。
「A」=「never know the value of a moment」
「B」=「it becomes a memory」が入ります。
「Sometimes you will never know~」とは?
「sometimes」=「時々」という意味になります。
「sometimes(サムタイムズ)」=「時々」という意味の副詞です。
「s(ズ)」がついていない、「sometime(サムタイム)」とは使い方が違うので注意です。
ちなみに、
「sometime(サムタイム)」=「いつか、そのうち、以前」という意味の副詞、「前の、時々の」という意味の形容詞です。
「たまに、時々」と付け加える感じで使う時は、「sometimes」と「s」がつくと覚えておきましょう。
今回の文で「sometime」になっていると、「いつか、そのうち」という意味になってしまいます。
「you will~」=「あなたは~するだろう」という意味になります。
「you(ユウ)」=「あなたは、あなたが、あなたを、あなたに」という意味の代名詞です。
「will(ウィル)」=「だろう、するつもりだ、してくれる」という意味の助動詞、「意志、意思、決意、望み」という意味の名詞です。
「you will~」=「あなたは~するだろう」という意味になります。
「never」=「決して~ない」という意味になります。
「never(ネヴァー)」=「決して~ない、かつて~ない、少しも~ない」という意味の副詞です。
「never」がつくと、打消しの意味になると覚えておきましょう。
「know」=「知る」という意味になります。
「know(ノウ)」=「知る、知っている、経験する、理解している」という意味の動詞であり、「熟知」という意味の名詞でもあります。
「you will know~」=「あなたは~を知るだろう」という意味になります。
「never」を入れて、
「you will never know~」=「あなたは~を決して知ることはないだろう」という意味になります。
「sometimes」をつけて、
「sometimes you will never know~」=「時々、あなたは~を決して知ることはないだろう」という意味になります。
「the value of a moment」とは?
「the value of~」=「~の価値」という意味になります。
「the(ダ)」=「その、あの、例の」という意味の定冠詞で、「それだけ、ますます」という意味の副詞です。
「value(ヴァリュー)」=「価値、価格、重要性、真価、価値基準」という意味の名詞、「評価する、値段を見積もる」という意味の動詞です。
マクドナルドの「バリューセット」の「バリュー」ですね。
「the value」=「その価値」という意味になります。
「of(オブ)」=「~の、~に」という意味の前置詞で、「所有・所属」、「距離・分離」「起源」「時刻」「理由・原因」「材料・構成」「分量」「部分」「関係」「作者・行為者」など、実に様々な時に使われます。
日本語の「の」ほどではないですが、多様に使われるので、とりあえずは「~の」という意味で覚えておきましょう。
「the value of~」=「~の価値」という意味になります。
「a moment」=「ある瞬間」という意味になります。
「a(ア)」=「一つの、ある」という意味の不定冠詞で、名詞の前に付きます。
「moment(モーメント)」=「瞬間、一瞬、時期、機会」という意味の名詞です。
「a moment」=「ある瞬間」という意味になります。
「the value of a moment」=「ある瞬間の価値」という意味になります。
「until it becomes a memory」とは?
「until~」=「~まで」という意味になります。
「until(アンティル)」=「~まで」という意味の前置詞・接続詞です。
動作・状態の継続の期限を表す時に主に使われ、時間でも動作でも使えます。
例えば、「9時までに~」=「~until 9 o’clock」となります。
今回は、動作の期限を表すことに使われています。
「it becomes~」=「それは~になる」という意味になります。
「it(イットゥ)」=「それ」という意味の代名詞です。
「become(ビカム)」=「~になる、~に合う、~になっていく」という意味の動詞です。
「it」が三人称なので、「s」がついて「becomes」になっています。
「a memory」=「ある記憶」という意味になります。
「memory(メモリィ)」=「記憶、記憶力、思い出、霊、記念」という意味の名詞です。
「it becomes a memory」=「それは記憶になる」という意味になります。
「until」をつけて、
「until it becomes a memory」=「それが記憶になるまで」という意味になります。
訳すると・・・
「Sometimes you will never know the value of a moment until it becomes a memory.」
=「時々、あなたは決して知ることはないだろう、ある瞬間の価値を、それが記憶になるまで。」
=「時々、あなたはある瞬間の価値を、それが記憶になるまで決して知ることはないだろう。」となります。
少し長い文ですが、声に出して、一息で言ってみましょう。
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