意味=「君がなぜ泣くのか今分かった。だけど、僕にはそれは絶対出来ない事だ。」
ターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)の名台詞
「I Know now why you cry. But it’s something I can never do.」-Terminator: Model 101(Arnold Schwarzenegger)
「アイノウナウ ワイユウクライ。バット イッツサムティング アイキャン ネヴァードゥー。」
いわずとしれたハリウッドの名アクション俳優、アーノルド・シュワルツェネッガー演じる、ターミネーターの名台詞です。
大ヒットアクション映画「ターミネーター」の第二弾、「ターミネーター2」で、主人公を守るターミネーターが、役目を果たし、自ら溶鉱炉に入って命を絶つ前に、主人公のジョン・コナーに向かって言うセリフです。
ターミネーター1では、ジョンの母親、サラを執拗に攻め、命を奪おうとしていたターミネーターですが、ターミネーター2では、サラとジョンを守るために未来から再び送られてきました。
未来では、人工知能のロボットと人類が戦争をしており、人類側の指揮を指揮を執っていたのが大人になったジョンで、ロボット側は子供のジョンを始末してしまえば有利になると考え、新型ターミネーター(T-1000)をタイムスリップさせ、ジョンの命を狙っていたのです。
それを阻止するために、大人のジョンが送り込んだのが、アーノルド・シュワルツェネッガー演じる旧型ターミネーター(T-800)で、かつてサラを追い込んだのと見た目が同じターミネーターでした。
しかし、共に旅をするうち、圧倒的な強さでサラとジョンを守ってくれるT-800に、二人はロボットという概念を超えて、愛着を抱いていきます。
ついに、新型ターミネーターとの対決になり、旧型ターミネーターは体がボロボロになりながらもなんとかジョンとサラを守り切ります。
一件落着かと思いきや、旧型ターミネーターは、自分の頭の中にもチップが入っているから、これが残っていてはまた新たなターミネーターが作られる、と、自ら溶鉱炉の中に入ることを選択します。
別れたくないジョンは泣きながらそれを阻止しようとしますが、そんなジョンにターミネーターがジョンの涙をぬぐいながら上記の言葉をかけます。
なぜ人は泣くのか、という意味が今まで「分からない。」と言っていたターミネーターですが、人に触れ、人の感情をようやく理解出来たようです。
「しかし、それは私には絶対に出来ないことだ。」というターミネーターの言葉には、泣くということが出来ない、自分は人間ではないということを再確認した悲しさのようなものも感じられます。
ぜひ、実際に映画でも確認してみてください。
文の構造
「I know now A. But It’s B.」=「私は今Aを知る。しかし、それはBだ。」となります。
A=「why you cry」
B=「something I can never do」が入ります。
「 I know now why you cry. 」とは?
「I know~」=「私は~を知っている」という意味になります。
「I(アイ)」=「私(は、が)」という意味の代名詞であり、「私、自我、我」という意味の名詞でもあります。
「know(ノウ)」=「知る、知っている、経験する、理解している」という意味の動詞であり、「熟知」という意味の名詞でもあります。
「I know~」=「私は~を知っている」という意味になります。
単純に、会話中に「I know.」とだけでも非常によく使います。
相手が説明したことを知っている時、知っているか尋ねられた時など、使い勝手が良いフレーズです。
「now(ナウ)」=「今」という意味になります。
「now(ナウ)」=「今、今では、たったいま、次に、さて、ところで」という意味の副詞、「であるから、である以上は」、という意味の接続詞、「今、現在」という意味の名詞、「現在の~」という意味の形容詞です。
「why you cry.」=「なぜあなたは泣く」という意味になります。
「why(ワイ)」=「なぜ、どうして」という意味の副詞、「理由」という意味の名詞、「おや、あら、まあ、なに、えーっと」という意味の間投詞でもあります。
「you(ユウ)」=「あなた」という意味の代名詞です。
「cry(クライ)」=「叫び声、泣き声、嘆願、世論」という意味の名詞、「泣く、鳴く、叫ぶ、大声で言う」という意味の動詞です。
「you cry」=「あなたは泣く。」という意味になります。
「why you cry」=「なぜあなたは泣く」という意味になります。
「I know why you cry.」=「私はなぜあなたが泣くのか知る、知っている。」という意味になります。
ちなみに、「なぜあなたは泣くのか?」と言いたい場合は、
「Why do you cry?」となります。
本文は、疑問文ではないので、「do」は入りません。
「I know now why you cry.」=「私は今、あなたがなぜ泣くのかを知る、知っている。」=「私は今、あなたがなぜ泣くのかを知った。」という意味になります。
「 But it’s something I can never do.」とは?
「But(バット)」=「しかし」という意味になります。
「But(バット)」=「しかし、けれども」という意味の接続詞です
「It’s something」=「それは何かだ」という意味になります。
「It’s(イッツ)」=「It is」の省略形になります。
「It(イット)」=「それ」という意味の代名詞です。
「is(イズ)」=「~は」という意味の動詞になります。
「It is ~」=「それは~だ」という意味の文になります。
「something(サムティング)」=「ある物、ある事、何か、いくらか、多少」という意味の名詞、代名詞で、「幾分、多少」という意味の副詞でもあります。
「It’s something」=「それは何かだ」という意味になります。
どんな「something」なのかというと、「I can never do」のということになります。
「I can never do」=「私は絶対に出来ない。」という意味になります。
「can(ケン)」=「出来る、可能である」という意味の助動詞です。
「I can~」=「私は~が出来る」という意味になります。
「never(ネヴァー)」=「決して~ない、かつて~ない、少しも~ない、絶対に~ない」という意味の副詞です。
「never」がつくと、打消しの意味になると覚えておきましょう。
「do(ドゥー)」=「する、やる」という意味の動詞です。
「I can do~」=「私は~を出来る」という意味になり、「never」が入るので、
「I can never do」=「私は(絶対に)出来ない。」という意味になります。
「something I can never do」=「私が絶対に出来ない何か」という意味になります。
「It’s」をつけると、
「It’s something I can never do」=「それは何かだ、私が絶対に出来ない。」=「それは私が絶対に出来ないことだ。」という意味になります。
訳すると・・・
「 I know now why you cry. But it’s something I can never do.」
=「私は知る、なぜあなたが泣くのか。しかしそれは何かだ、私が絶対に出来ない。」
=「私はなぜあなたが泣くのか、今分かった。しかし、それは私には絶対に出来ないことだ。」となります。
ぜひ、実際に声にも出してメッセージを感じてみましょう。
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